光量不足(明るさ不足)で輸出前検査が不合格となった車両の修理を承りました。
不具合の原因を調べたところ、ヘッドライト内部のリフレクターが経年劣化により
くすんでおり、機能していなかった事が原因だったので、ヘッドライトユニットを交換にて
修理の対応をさせて頂きました。
なぜリフレクターが不良だとヘッドライトの明るさが不足してしまうのかというと。
リフレクターとは、ヘッドライト内部の鏡の事で(レンズ内のメッキ部分)
ヘッドライトの光は、ヘッドライトバルブで直接前方を照らしているのではなく、
リフレクターで光を反射させて前方を照らしています。
これを例えるなら、太陽の光を鏡に当てて鏡を動かすと、太陽の光を自分の好きな場所を照らせますよね?
そして、1つの鏡だと太陽の光は1点にのみ明るい状態になりますが、
鏡を何枚も使用して照らすと、全体を明るくでき鏡で光を重ねるとさらに明るく照らす事が出来ます。
この原理を利用して、対向車が眩しくないように無駄な光をカットし、
さらに必要な場所に光を集中させて、バルブ本来の明るさよりもさらに明るく前方を照らしているので、
リフレクターというのは非常に重要な部分なんです。
ライトバルブ本体の劣化やバッテリー劣化による電圧の低下などでも、ヘッドライトの明るさが不足する原因ですが、
どちらを新しいものに交換しても明るさが暗い場合は、リフレクターの劣化かもしれませんね。